『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』

2019年、ゴジラ生誕65周年を迎え、怪獣王ゴジラがスクリーンで再び咆哮する。『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』は、ゴジラを筆頭に、ラドン、モスラ、そしてキングギドラが集結する超大作だ。先史時代の四大怪獣が暴れる本作は、“地球最大の決戦”と言えるだろう。

ギャレス・エドワーズ監督の『GODZILLA ゴジラ』(2014)は、原子力発電所の崩壊と地域封鎖を描き、シリアスな背景を設定した。怪獣王の起源には、大戸島の海神“呉爾羅(ゴジラ)”の伝説と水爆実験による覚醒が組み込まれている。これは初代『ゴジラ』(1954)からの設定を継承し、敬意を表している。

今作では、日本の東宝ゴジラへの敬愛がさらに強まり、全編に響いている。ゴジラのデザインは前作を踏襲しつつ、背びれは初代を再現し、足も太く設定されている。全体的な容姿は初代と融合し、細部が洗練されている。

特筆すべきは劇中スコアだ。ベアー・マクレアリーは伊福部昭のテーマ曲をアレンジし、バトルシーンで大胆に使用している。さらに、「モスラの歌」も印象的なシーンで流れる。

エンドロールには『ゴジラ対へドラ』(1971)の坂野義光監督と中島春雄氏(共に故人)がクレジットされている。この映画は伊福部昭の名曲と献辞で幕を閉じる。映画の“ゴジラ愛”がエンドロールに溢れている。

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