1. TOP
  2. REVIEW
  3. これぞ新時代のサメ映画! 海洋パニックアクションの超大作『MEG ザ・モンスター』

これぞ新時代のサメ映画! 海洋パニックアクションの超大作『MEG ザ・モンスター』

By -

『MEG ザ・モンスター』© 2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., GRAVITY PICTURES FILM PRODUCTION COMPANY, AND APELLES ENTERTAINMENT, INC.

『JAWS/ジョーズ』(1975)『ディープ・ブルー』(1999)『ロスト・バケーション』(2016)など、いまやひとつのジャンルとして確固たる地位を築いているのがサメ映画。

その中で、とりわけ異彩を放っているのが『MEG ザ・モンスター』(2018)だ。主演は、アクション俳優としてさまざまな映画に顔を見せるジェイソン・ステイサム。彼が次に挑むのは、太古に絶滅したはずの巨大ザメ・メガロドンだ……!

この記事には、映画『MEG ザ・モンスター』の核心に触れる内容が含まれています。映画鑑賞後にお読みください。

『MEG ザ・モンスター』あらすじ

世界最深マリアナ海溝のさらに奥に人類未踏の神秘の海域が存在していた。とある研究チームがそれを発見するも、そこには200万年前に絶滅したはずの巨大鮫メガロドンが住んでいた!

研究チームのあとを追ってメガロドンは夏真っ盛りのリゾート地に出現し、人間たちに襲いかかる!そしてメガロドンを倒すべく、海のプロのとある男が再び立ち上がる……。

リアルを保ったサメ映画

「太古の巨大ザメと人類最強の男ジェイソン・ステイサムが対決!」という、いかにも大雑把でハイコンセプト極まりない映画だが、『クール・ランニング』(1993)や『ナショナル・トレジャー』(2004)などを撮った職人のジョン・タートルトーブ監督らしく、手堅く面白く作ってあった。

巨大さではサメ映画史上最大級ではあるが、あくまで実在した生物として飛躍しすぎないモンスター感がちょうどいい。ちゃんと血も出るし、強化ガラスは破れないし、撃たれたら逃げるし、毒も効くし、頭もそんな良くないし、『シャークトパス』(2010)や『ダブルヘッド・ジョーズ』(2012)や『ディープ・ブルー』と違ってある程度リアルなモンスターだ

そしてステイサムもドウェイン・ジョンソンやヴィン・ディーゼルと違って、マッチョ過ぎず、動きの速さや機転で戦う彼の持ち味が活きてて良かった。なにより、肉体派のプロフェッショナルが似合う。

実際に飛び込みのイギリス代表選手として活躍していたこともあり、非常に鮮やかな泳ぎを見せてくれる。ステイサム以外のキャストは美女スターのリー・ビンビン以外みんないかにも死にそうな感じの弱そうなキャストを起用しているが、それも話にほどよい緊張感を生む要因になっていたと思う。

そして全員それなりに憎めないキャラとして描いているのでこいつらがどうなってもいいとはならず、ずっと登場人物を応援できる。

意表を突く斬新なアイデア

そしてメガロドンが2匹いるっていう設定もいいアイデア。1匹目が倒せて、ほっとしてからの2匹目が船体当たり!大惨事!の流れは鮮やかだったし、サメが船体に飛び乗ってくるのは『JAWS/ジョーズ』のオマージュとしても気が利いてる。

1匹目を釣り上げて人間とのサイズの比較をして、これは人間なんて丸飲みだなと観客に思わせた直後に2匹目が来るので恐怖が増すようになっている演出が上手い。

全体的にモンスターの見せ方にセンスがある。メガロドン登場前にダイオウイカを出してそれを食い殺させたり、強化ガラスの目の前までやってきてからぶつかってきて歯型をつけたり、不意を突いてシャークケージの下からやってきたりと意表を突くのが上手い。

予算も高いのでCGや特殊効果もリアルだった。困難の多い海中撮影なのに役者の動きとメガロドンのCGに不自然な齟齬(そご)がないし、メガロドンやクジラの死体もリアルだ。

話の構成としては、サメ発見→プロたちによるサメ狩り→失敗してビーチにサメ乱入と、『JAWS/ジョーズ』と対になるような構造になってるのも面白いところ。

トラウマを抱えた主人公がサメ退治を経て自信を取り戻すっていうのは『JAWS/ジョーズ』と同じではあるが、サメ映画としてはほぼ文句のない秀作だった。

About the author

madwhite

映画好きの平凡な会社員です。僕なりの考察と感想を書かせていただきます。 とにかく素晴らしい映画を作ってくれる映画界の才人たちに感謝。そんなに素晴らしくない作品の作り手たちにも感謝。公開してくれる人たちにも感謝。 どんな映画でも必ずいいところがあり、問題点もあると思うのでそこは正直に思ったままを書かせていただきます。